公文はどこの教室でも同じ?教室選びに失敗しないためのチェックポイント

公文

これから公文に入ろうと思っているけれど教室どこにしようかなーとか、既に公文に通っているけど今の教室が今ひとつ合わない気がする…と、迷いやモヤモヤを抱えた保護者の方が、これを読んでいるのかなーと思います。

どんな点が違うのか、どんなところを見ればその違いが分かるのか、長年携わっている間に気付いた点をピックアップしてみました。迷いやモヤモヤを少しでも晴らす為にチェックしてみてください。

教材はどこでも同じ。扱い方はどこも違う。

公文の教材は一つですが、教材をどう扱うかは先生つまり教室によって全く違います。

本部でどのように子供達に指導するかの研修を定期的に開催しており、先生達はそれを受けてはいます。特に、幼児さん対象の導入期に当たる部分は、門外不出の指導要綱的な“指導の仕方”のテキストはあるにはあります。が、『公文』と名前がついているだけで、それぞれが全くの別物だと思って差し支えないと日々感じています。

“無理なく”通える範囲に複数教室が存在するなら、比べて下さい。選んで下さい。『一番近いから』だけで選ばない方が、かえって“無駄はない”かもしれません。

生徒の実績・進度が“本物”とは限らない

“流行っている”評判の良い教室は“保護者対応”はとてもいい

私の関わる教室は、教育雑誌に取り上げられたり、くもん指導者(=公文の先生)の世界大会(というのがあるらしいです。頻度は分かりませんが。)で、これまでの経験を論文にして発表したり、他県の指導者が見学に来たりと、「私、この○年間チラシ出したことないのよ。」が指導者の口癖になる程度に、なかなかに“流行っている”教室です。

口コミの世界なので、生徒数が多い教室は分母が大きくなりますから、結果的に“実績を残す”卒業生が出るのも事実です。口コミを頼りに、引っ越しとは関係無く、近隣の別の教室から転入して来るお子さんも一定数います。

子供を通わせる保護者だけの立場だった時までは“子供に対していい教室”だと思っていました。保護者の立場でもあるままスタッフとしても内側から見ると、“流行っている教室”は、“保護者に対していい教室”であることの方が圧倒的に大きな理由であることが分かりました。他の習い事の先生と比べても、保護者対応に雲泥の差があったのです。批判を恐れず言ってしまえば、セルフプロデュースが超絶巧妙です。

見かけだけの進度に惑わされない

どの教室も入ったら目につく所に『小学○年 誰々 ○課程修了』と貼り出されているはずです。また、進度上位者(物凄い先取り学習ができている子)一覧が、年に2回でしたか、日本全国の公文生に配布されます。今でこそ学習している教材番号と、通っている教室名だけですが、私が生徒だった頃は、更に生徒の個人名も載って、冊子になって配られていました。そして私の幼馴染みは、その冊子の常連、常に全国上位何位に入る、公文ではとびきり優秀な子だったのです。

しかしいざ高校受験となった時、幼馴染みは地元最難関の私立不合格、宿題をしない進度上位者とは無縁だった私は入学金免除の合格だったのです。県立高校には合格していましたが、私が合格したところより偏差値の低い高校でした。このことが私の中に強烈な思い出として心に残り続けています。

「『何で先生の教室はそんなに学習枚数が少ないのに進度が進んだ子が多いんですか?』って、本部の人に言われるのよ。」と、自慢気に話す指導者でもあるので、他の教室を知らない私にとって、“いい教室”でもありますが、同時に、高進度の子を多数在籍させて優秀教室に選ばれる(=生徒が集まる)よう、教室の実績作りのために“『先に進ませる』事に固執した教室”でもあったりします。

3学年先を学習しているともらえるオブジェがありますが、あれを目的にしてしまう親御さんが多数います。当然、身についていないのに進ませないとクレームを入れて来ます。という理由もありそうですけれどね。

体験学習での確認事項

通っている、いた人の口コミから気になる点をピックアップ

ベテランスタッフに嘘偽りない話を聞ければ一番なのですが、それはハードルが高いですよね。

できれば、通っている、通っていたご家庭に(辞めた理由含め)話を聞くことをおすすめします。

『体験学習で教室が合うか確認してみて』というのは間違いではありません。しかし、指導者も人間ですから、保護者が居ると『よそいき』モードだったりもしますからね。まずは口コミを聞いて、体験学習で口コミで気になったことを確認した方が、より失敗のない教室選びができるはずです。

教材の進め方

指導者の方針=“教材の使い方”が教室によって全く違います。

基本は、理解度をみつつ、復習も取り入れながら進ませる教室なら通う価値ありです。一学年分を一気に渡し、あとはノータッチの教室は通う価値無し指導者がたまにしか教室に現れない所も通う価値無し問題集で充分です。

主に【卒園頃まで】の範囲※プリント以外に併用しているか

小さいうち、特に字が読めるようになる前は、プリントだけを順に進めるのか、プリント以外も活用しているかを確認してみるといいでしょう。勿論おすすめは、プリント以外も併用している教室です。

例えば、ひらがなカードや、カタカナカード、俳句カード、数字板、パズル…等々色々な知育玩具系を併用している教室もあります。もっとも、今は新型コロナの影響で、共同で使うようなものは控えているかもしれませんが。

知育玩具にしろ何にしろ、教室で併用するのはくもん出版のものだけになります。くもん以外の物を使っていることが本部に知れると、ペナルティがあるらしく、最悪教室を閉めさせられるということですので、教室と同じ物を買ってご自宅で使うこともできますね。

主に【小学生】の範囲※自力で解く為のヒント集はあるか

併用する物もほとんどなくなって来ます。あるとしたら、足し算引き算用のカードや、九九カード位でしょうか。購入させられるなら、インターネットで検索すればいくらでもダウンロードできますから、自分で用意した方が賢明でしょう。

実際に指導者が同じプリントを解いて、ヒントもしくは答えを書いたものが置いてあったりする教室もあります。自分で分からない時はそれを見て、それでも分からない時は先生に聞く…ようにしている教室もあります。

主に【中学生】以上の範囲※自己採点かどうか

模範解答(もしくはヒント)集は小学生範囲までと同じく、置いてある教室と置いていない教室と、両方あると思います。

また、学年が上がると、採点を子供自身でさせる教室もあります。この自己採点方式かどうかは、向く子と向かない子がいるので要確認ポイントです。向かない子に採点をさせると、どんなに間違っていても、全て最初から100点にしかなりませんので、本当はできなかった曖昧な部分も復習することなく進んで行くことになります。

英検や漢字検定の準会場になっているか

以前は中学校でも英検・漢検・数検は受けられましたが、コロナが流行り始めてから、実施しなくなった学校が多いのではないでしょうか。長くやっている教室だと、メジャーな検定の準会場になっています。

英検を本会場で受けると、入場開始から試験開始時刻まで1時間半以上掛かりますが、公文で受けると開始約15分前に行けばいいので、とても楽です。小さいお子様や、中学生になってから初めて検定を受ける子にとっては、慣れた教室で受けられる“安心感”というメリットは大きいと思います。

表に出ない費用や特典も

それ以外にも、月謝以外に掛かる金額を確認してみてください。教室によっては冷暖房費等を別に徴収しているところもあります。

逆に、特典を用意している教室もあります。教室に来る度に○○、この時期には△△をお渡ししてますなどなど。

塵も積もれば山となるで、かなり差がありますので、聞いてみてください。

オンラインの活用方法「公文の先生はうちに来ない」

盛んにオンラインでもできるとCMしていますが、子供だけで受けさせるのはやめたほうがいいです。ZOOM等でお子さんの様子を見るのですが、宿題を解いている姿を見るだけです。普段通り教室のやっている時間内での対応なので、ずっと見ていられる訳でもありません。たまーに姿を確認する程度です。

生徒数の少ない教室なら、指導者が見ている時間は長くなるかもしれませんが、意味がないなと思って見ています。オンライン唯一で最大のメリットは、先生が見ているからやらなくちゃという心理的強制力が生まれることです。

まだ文字を読む段階の幼少期のお子様が、お家の方と受講する分にはいいかもしれません。大人が一緒に居ると、先生側にも心理的強制力が生まれるんですね。終始見てくれる可能性が高まります。教材とお子様の状態に合わせたアドバイスがもらえます。勿論、その間教室はほったらかしに近くなりますが。

教室は簡単に替えられる

使っているプリント類が同じなだけで、教室によってあらゆることが違います。無理なく通える範囲に複数の教室があるという幸運な場所にお住まいの方は、聞きづらいかもしれませんが、色々詳しく聞いてみるといいですよ。

失敗したな…と思っても、通っている教室の指導者に言えば、別の教室に移ってこれまでの学習を続ける手続きをしてくれます。黙って移動すると、移動した先の教室で改めてスタート地点を決めるテストを受けてから学習することになります。その場合、テストの結果次第では続きから始められるとは限りません。

公文は続けたいけれど、どうしても教室が合わないなという時は、言いにくいかもせれませんが、通っている教室の先生に申し出てみた方が、先々の学習結果を考えるとお得になるはずです。

ただ、指導者ネットワークはとても狭いようです。私の住まいが田舎だからなのかもしれませんが、同じ市町村ならず、近隣市町村の指導者同士が繋がっている話をよく耳にします。あまり転出・転入を繰り返すと、指導者の中で噂にはなりますから、転出・転入を何度も何度も繰り返すのは辞めておいた方が無難でしょうね。

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